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新聞掲載記事

更新:2017/08/31

機能性表示食品と特許

 近年の健康志向の高まりを背景に、特定保健用食品(トクホ)や栄養機能食品に加えて、一昨年より機能性表示食
品制度が始まっています。機能性表示食品は、事業者が食品の安全性と機能性に関する科学的根拠などの必要な事項
を、販売前に消費者庁長官に届け出れば機能性を表示できる制度です。国によって審査されない代わりに、消費者庁
のウェブサイトで情報が公開され、消費者はそれを見て自主的に判断します。
 一方、昨年4月、食品の用途発明に関する特許庁の審査基準が改訂され、公知の食品と組成が同一であっても新た
な用途を提供する場合、食品の用途発明として特許が認められるようになりました。例えば、二日酔い防止用飲料を
新たに発明した場合、公知の飲料と組成が同一であっても、二日酔い防止という新たな用途を提供するとして特許が
認められます。
 そこで、食品の用途発明に基づく新商品の販売開始にあたり、消費者庁長官への機能性表示食品の届け出に先立ち、
特許庁へ特許出願を行って国の審査を経た特許を取得することで、消費者に対する科学的根拠のアピール力強化にな
ると共に、独占権を手に入れて開発費の回収が容易になる効果が期待できます。

                                           弁理士 藤川 敬知