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海外展開と知的財産~是非、弁理士のご活用を~/国際知財委員会 弁理士 前田 大輔

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 「国内に留まらず、海外へのビジネス展開を」とお考えの事業者様は数多くいらっしゃるところですし、公的機関でも企業の海外進出を支援する事業を行っておられます。他方、日本弁理士会でも海外知財の研究や国際会議への会員の派遣、他国の知財関連組織との交流活動を継続的に行っています。また、個々の弁理士においても、企業様の海外進出時に必要な当該国での特許や商標の調査、必要な権利取得、知財関連の契約、係争対応等のお手伝いをさせて頂いています。
 このように海外進出をご希望の方々がいらっしゃる中にあって、海外事業にて利用される知財要素に目を向けることは非常に重要です。日本弁理士会東海会では、そのような地域の皆様を知財の観点より支援するため、各種委員会を設けています。そして、その中でも海外知財に関しては国際知財委員会が担当をしています。以下、簡単にではありますが同委員会の活動を紹介させて頂きます。
 国際知財委員会は、2013年に設置された東南アジア知財委員会を前身として、2014年より活動を開始しました。新型コロナウイルスの発生前までは、年に一度、数名の委員を海外に派遣し、当該国の知財関連の代理人組織や公的機関との交流、日本の知財制度のプレゼンや調査研究活動を行っていました。訪問国の実績としてはこれまでに、タイ、インドネシア、ベトナム、インド、シンガポール、アメリカ(ロサンゼルス)に委員を派遣しています。
 そして、新型コロナウイルスの発生以降は、海外での活動は中断を余儀なくされたため、主に中小企業様や公的機関の海外関連事業の支援を目的とした活動を行っています。
 具体的には、名古屋市中小企業海外販路開拓・拡大サポート事業への協力です。機会を頂いた際には、セミナーの講師を派遣しており、参加企業様のご希望があれば知財関連の相談対応もさせて頂く予定です。また、あいち産業振興機構主催の海外関連セミナーへも講師を派遣しています。昨年度は「模倣品市場の現状および仮想事例を用いた知財リスクとその対策」と題して、海外進出にあたっての知財絡みの留意事項を解説しました。その他にも、中部経済産業局の海外関連事業へのご協力や海外特許庁の審査官を招いてのセミナーの企画・開催、中部経済新聞への海外知財絡みの記事の寄稿などを行っています。
 以上、非常に簡単ですが日本弁理士会東海会国際知財委員会の活動紹介でした。今年度も企業様や公的機関様の事業を知的財産の観点より支援できるよう活動を継続しています。海外知財絡みでのご質問や協力の要請がございましたら、日本弁理士会東海会又はお知り合いの弁理士にお問合せを頂ければ幸いです。

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