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知的財産セミナー2024/日本弁理士会東海会 会長 弁理士 村瀬 裕昭

新聞掲載記事
  • 弁理士会

 2024年1月26日(金)、日本弁理士会東海会は、「知的財産セミナー2024」を開催いたします。本年は、「~AI技術の発展が切り開く未来と知財~」をテーマといたしました。
 日本弁理士会東海会は、東海地区における知的財産活動の充実・発展への貢献を使命の一つとして活動しています。「知的財産セミナー2024」は、日本弁理士会東海会(旧東海支部)の開設日(1997.1.31)を記念して開催する恒例の知財セミナーです。今回のセミナーでは、5名の講師による3部形式での講演を行います。
 近年、AI技術の進歩は目覚ましく、昨年発表されたchatGPTは世の中に大きな衝撃を与えました。ChatGPTを始めとする生成AIは、私たちの社会や仕事・ビジネスを大きく変えると感じられた方も多くいるのではないでしょうか。特に、知財活動のような知識集約型の産業においては、人間の知的労働力に頼る割合が大きいことから、その影響は計り知れません。私たちの今後の仕事・ビジネスの在り方を考えるときに、AI技術を活用することは必須の要素になるものと思われます。
 「第1部」では、国立大学法人 東海国立大学機構 名古屋大学大学院工学研究科 教授 佐藤 理史 氏に、「人工知能と自然言語処理の過去・現在・未来」についてご講演頂きます。本講演では、現在に至るまでの人工知能(AI)の進化の歴史を振り返ると共に、生成AI技術の仕組みを解説します。また、昨年発表されたchatGPTのどこが衝撃的だったのか、これまでと何が異なるのか、何が得意で何が苦手なのか。それらを踏まえ、生成AIの未来について議論します。
 「第2部」では、国立大学法人 東海国立大学機構 名古屋大学大学院経済学研究科 准教授 山口 景子 氏に、「生成AIの導入によるマーケティングの最新動向と今後」についてご講演頂きます。マーケティングのプロセスは,新製品開発やプロモーション企画といった創造的側面をもつ活動によって支えられています。本講演では、国内外の生成AI技術のマーケティング活動への導入事例を概観し,企業の新技術導入によるマーケティング活動の未来について議論します。
 「第3部」では、日本弁理士会東海会副会長である弁理士 垣見 茂樹 氏、弁理士 橋本 努 氏、弁理士 坂岡 範穂 氏に、「AI関連発明の出願登録状況及び登録実例に学ぶ出願戦略」についてご講演頂きます。本講演では、AI関連発明について、誰が、どのような技術分野の出願をしているかの出願状況を紹介すると共に、どのような拒絶理由が通知され、その拒絶理由をどのように解消して登録されているかの審査状況及び登録状況を紹介します。さらに、登録された実例を紹介し、AI関連発明の出願のヒントを探ります。
 技術革新・環境変化に対応するための知財戦略、独自の知財戦略に基づき、知財も将来を見据えた次のステージに進んでいます。企業・特許事務所が一体となって新たなステージの知財活動に進み、未来に向けて準備しなければなりません。これらの講演を通じて、皆様の関係する企業・団体における、現在そして将来の知財活用・知財戦略について、新たな気づきを得られるものと考えております。一般の方のご参加も受付けておりますので、ぜひ奮ってご参加ください。
 なお、今年度は、コロナ禍も明けたことから、セミナーをリアル開催する予定です。また、昨年までは新型コロナウイルス感染拡大防止のため、参加人数を例年の半数程度に制限させていただいておりましたが、今年度はそのような制限もなく、コロナ禍前と同様の定員で開催する予定です。昨年度と比較してお席に余裕はありますが、お早目のお申し込みをお願いいたします。会場にて皆様にお会いできますことを楽しみにしております。

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