日本弁理士会東海会

　日本弁理士会東海会は、東海会（旧東海支部）の開設日（1997.1.31）を記念して、毎年恒例の東海会開設日記念セミナーを、今月30日（木）午後に名古屋市中区の名古屋観光ホテルで開催致します。

　本年度のセミナータイトルは、『知的財産セミナー2020～迫り来る近未来の社会変革と知的財産戦略～企業に貢献する知財』です。

　近年の自動運転、AI、ICTなどの技術の急速な進展には、目を見張るものがあります。最近では、CASEやMaaSといった言葉も新聞を賑わしています。これらの技術の進展により、近い将来、人々の生活が大きく変わるとともに、社会のありようも大きく変化すると予測されています。この変化は、自動車産業をはじめとした多数のモノづくり産業を擁する東海地域においても大きな影響を与えると見込まれ、大企業、中小企業を問わず、皆様方には大きな関心事であると思います。

　そこで本年度は、セミナータイトルである『迫り来る近未来の社会変革と知的財産戦略』をキーワードに、現在から近未来までを3部に分けて講演して戴きます。

　まずは時代の大きな流れを捉えるべく、第1部において、「CASEとMaaSが変革する自動車開発や産業構造のありかた」という演題で、自動車におけるCASE（コネクテッド、自動化、シェアリング、電動化）の流れを中心に、近未来に起こる変革やそれに必要となる技術、競争や協業について解説をしていただきます。

　続く第2部では、「クルマを取り巻く環境変化を踏まえたトヨタ自動車の知財活動」という演題で、近未来の変革を見据え、「100年に一度の大変革の時代を生き抜く」との決意の下、｢HV特許｣の開放などを遂行されているトヨタ自動車株式会社の企業戦略を、これにかかわる知的財産部門の視点から解説していただきます。

　さらに第3部では、「任天堂の基本戦略を支える知的財産部の取り組み」という演題で、数多くの知財事件などで知られる任天堂株式会社において、特許、意匠、商標、著作権、不競法などの知的財産権法を駆使して、ユニークな自社の製品、ブランドの保護に奮闘しておられる知的財産部門の取り組みを解説していただきます。

　知的財産は、自社に貢献するものでなければなりません。これらの講演は、皆様の企業・団体における現在と近未来とを見据えた知財活用、知財戦略について、新たな気付きを得られるものであると考えております。本セミナーへのご参加を心よりお待ちしています。

日本弁理士会東海会　会長　弁理士　奥田 誠

昨年度の様子